1875年　　京都の下京区四条通御幸町の葉茶屋「ちきり屋」の次女として生まれる。 本名津禰（つね。常、常子とも書く）。
1887年　　京都画学校に入学、並行して鈴木松年塾にも通う。
1890年　　第3回内国勧業博覧会に「四季美人図」を出品、イギリスのコンノート公買上となる。
1893年　　松年の許可を得て、幸野楳嶺（こうのばいれい）に師事。
1895年　　楳嶺の死去にともない、竹内栖鳳に師事。
1900年　　第9回日本絵画協会・第4回日本美術院連合絵画共進会に「花ざかり」を出品、銀牌を受ける。
1902年　　息子信太郎（松篁）が誕生。
1903年　　車屋町御池に転居。
1914年　　間元町竹屋町に画室竣工。金剛巌に謡曲を習い始める。
1916年　　第10回文部省美術展覧会（通称文展）に「月触の宵」を出品。文展永久無鑑査となる。
1934年　　母、仲子没。
1941年　　帝国芸術院会員となる。
1943年　　新文展審査員となる。
1944年　　帝室技芸員となる。
1946年　　日展審査員になる。
1945年　　奈良平城の唳禽荘に疎開。
1948年　　文化勲章受章（日本人女性として初）。
1949年　　8月27日、肺がんのため没。

明治のはじめ、それまでは例のなかった女流の本格画家として、また、10代で画才を発揮した京都画壇の天才少女として、美術界の賞賛をあびた、女性初の文化勲章受章者。
女性の目から見た「理想の女性像」を追い続け、気品に満ちた作品を描き続けた。