1952年、ハンガリーに生まれる。ブダペスト美術アカデミーにて陶芸を専攻し卒業する。1990年、陶芸から絵画に転向し、陶芸のテクニックを生かし、キャンバスに壁面のような基礎を作り、様々なものをコラージュしてゆくスタイルを編み出す。若いころから尊敬するカタラン・タピエス、英国のベン・ニコルソン、ロシアのポリアコフ、など、20年代のアーティストの影響を受け、総合的キュビズム、中小表現主義、後期アールヌーボーなど様々な呼ばれ方をしてきた彼の作品だが、一貫しているのは、彼の鋭い感性によって切り取られた時代の表現であり「新感覚派」とも言うべき優れたセンスである。コラージュされている、新聞、楽譜、繊維、手漉き紙などはすべて世界中から集められた希少なアンティーク素材である。「アーティストとして過去から未来へ語りかける」という前衛的でなお明るい彼の画風は、モダンアートでありながら、人の心を癒す、不思議な魅力に満ちている。あるフランスの批評家は、彼の「ホワイト・オン・ホワイト」の創作を、「真の創造者であり、ジョン・ケージの静かな新しい音楽を思わせる」と評した。